プライマル。




「上がり目と下がり目のもやもやを束ねいて
残さずに捨てる事は抱えるよりそれよりもねえ?
愛とか強調すると顔が変になるよ
では内緒あなたよりも好きな人が他にいるから


誰の景色?清々しい風が懐かしい
油絵のカサブタよりリアルだって 名言!!

VERY GOODだいぶイケそうだ
振り切ったら飛べそうじゃん
今夜は何を食べようか?
卒業おめでとう ブラブラブラ……」
紅塗った君がなんか大人のように笑うんだ
悪いからずっと見とれてた



「和哉、卒業するってどんな感じ?」
俺の横で、卒業生全員に配られるバラの花を肩に乗せるようにして持っている女がいった。
「大人になったって思うかなぁ……」
俺は彼女の横顔を見詰めながらいった。俺と彼女は友達だ。仲の良い女の子って言うと俺達ぐらいの年齢だと恋人未満とか言う甘い関係だが、俺と彼女の場合はそういう関係じゃない。
性別を超えたというか、性別を感じさせない仲なのだ。
こいつと一緒に馬鹿やって、騒いで、注目を浴びるのが大好きだった。
「あーあ、和哉はこのままここに残るんでしょ?……あたし東京へ引っ越すんだ……」
「え?引っ越すの?知らないよ。俺……」
てっきり、地元の高校に進学するものだと思ってた。俺は仕事の合間にでも彼女とまた会おうと思っていたのに。
「うん……いろいろと……あってね。東京行きが決まっちゃったの……知ってるのは先生のほかには和哉だけだから」
重大な秘密を打ち明けられているようで、どきどきした。
中学生ぐらいになると、女の子たちも意識し始めてかわいい顔とか作ったりするけどこいつは全然そんなことしない。髪の毛はぼさぼさ出し。……まあ、ショートヘアだからごまかされてるけど。化粧はまったくしない。口紅すら塗ってるのみたことないよ。しぐさだって、歩き方だって、表情だって女の子というより男って感じなんだ。
そこがまた、俺達の友情を長く続けてる理由なんだけど。
「あのさ、文化祭の時の事覚えてる?」
俺はこいつとやったばか騒ぎの中で最高の思い出をいった。
「学校にとまったときの事?」
卒業生達がなごりおしそうに、校庭や校舎のいたるところで記念撮影をしている。その波をよけるように俺達は歩いていた。
「そう、文化祭前日で展示物が出来上がらなくてさ、俺と君が……」
中学最期の文化祭の前日。展示物が出来上がらなくて俺は学校に泊まってまで作成していた。もちろん泊まるなんて御法度だったけど、夜の学校が見てみたかった。
本当は、お化けが怖かったけど……。
でもどういう話の流れか忘れたけど、彼女も一緒に泊まるという事になった。展示物を二人で作成しながら、いろんなことを話した。
俺が今はまってる、グラム・ロックの事や彼女の好きなもの。本当にどうでも良い事をずっと話してた。俺にとって、本当に大事な時間だったんだ。
それに、二人っきりのくらい部屋だったのに何事もなかったんだよ?
彼女の顔を見ても、胸を見ても、足を見ても全然そんな気にならなかったんだ。……まあ、胸は制服の上から見たんだけどさ。まあ、ぺったんこかなぁ、とかぐっと大きいほうが良いかなとか。
「あ、おもしろいもの見せてあげるよ」
彼女はそういって、即席で作ったパチンコに手近にあった小石をたまにして窓ガラスに向けて構えた。窓ガラスとパチンコの距離は結構近い。至近距離でパチンコをうつきだろう。
彼女は興味津々の俺のほうに向かって、いたずらっ子のように笑うとその手を放した。小石が当たって、ガラスにひびが入る。それがまるで……
「すげぇ、拳銃で撃ったように見えるよ」
「和哉もやる?」
手渡されたパチンコを構えて、窓ガラスに向かっててを放した。
「お、2発打ち込まれたみたい!どうしてこうなるの?」
俺は彼女の端正な顔に振り替える。
「詳しい事は分からないけど、パチンコで至近距離で打つとこうなるの」
「へぇ……」

実際のところ、卒業式を迎えたいまでもどうしてパチンコで打った後が拳銃を歌ったような日々になったのだろう。当然文化祭の日、人が泊まっていたという事がばれてしまって。とっさに彼女が機転を利かせてくれたおかげで、俺は泊まっていなかった事になってしまった。彼女だけが泊まった事になっていた。
確かに思春期の俺達が暗い部屋でともに一夜を過ごしたってことになれば、親を学校に呼び出すなんて事ありえるからな。
「じゃあ、そろそろお別れかな」
正門の前まで来て、俺と彼女は向かい合った。
「そうだね」
言ってあげないよ。俺、君が好きだった事。
他にも好きな女の子がいたけど、君だけは特別に内緒。
「じゃあ、また」
彼女がそういって、俺に笑顔を見せて手を振る。
その笑顔が、大人びた女の表情に見える。……ああ、今日だけは口紅つけてたんだ。
大好きだよ!
俺は心の中で叫びながら、彼女に手を振った。

「ありがとう絆と先々の長い願い
花柄の気分もまた一日のうちにたった6秒

雪のように深爪の朝を身にまとい
確かな優しさほど罪と知った 名言!!

VERY GOODだいぶイケそうだ
きつかったら脱ぎゃいいじゃん
今度は何を着て見ようか?
卒業おめでとうブラブラブラ……」
紅塗った君がなんか大人のようにまとうんだ
似合うけどちょっとムリあった


俺はもう一度校舎を見上げるために振り返った。
下級生らしき女の子達が、下駄箱の入り口でガラスのドアの下を指で指して話をしている。
「みて、ほらガラスが割れてる」
「銃で撃ったみたい・・…」
「さっき、クラスの男の子がパチンコで割ってたよ」
「どうして男の子ってこういうことするんだろうね……わかんないなぁ」
……わかんないだろうな。女の子には。
だって、それが男の子だから……。


君の名はこの僕に何を残したい
思い出は重荷になると言う……

「VERY GOODだいぶイケそうだ
旅立ったら消せそうじゃん
今度は何を歌おうか?
卒業おめでとうブラブラブラ……」
手を振った君がなんか大人になってしまうんだ
さようならきっと好きだった
ブラブラブラ……